こんにちは！延時です。
夏休みをいただきましたが、今年はどこにも行けず。
１日だけ京都へ行ってきました。
目的は、この春リニューアルオープンした『京都市京セラ美術館』。
京都市美術館は、２年間ほど改修工事を行っていました。
リニューアルにかかる費用は、総額１００億円以上といわれました。
その巨額な費用捻出のために、京都市は美術館の命名権を売却。
京都の企業である京セラ株式会社と５０年間のネーミングライツ契約を５０億円で結びました。
そして、『京都市京セラ美術館』としてリニューアルオープンしました。
改修を手がけたのは、建築家の青木淳氏と、西澤徹夫氏とのこと。
建物の建築を齧った者として、実はこの建物のリニューアルが楽しみでした。
特に驚くのが、メインエントランス。
従来の正面玄関をそのままに、一段掘り下げたところに新たな玄関を作っています。
それにより、現存する日本の公立美術館の中では最も古いと言われる京都市美術館のイメージを壊さずにすみました。
とても機能的なエントランスを実現させていました。
「以前の建築を守りながら別の様相を出現させる」
というコンセプトは、館内の至るところで感じることができました。
体育館ほどの大きさがある中央ホール、吹き抜けスペース。
８０年前にできていたとは、やはり京都の豊かさを感じます。
螺旋階段は理想とする超ゆったりの蹴上げ踏面でまったく疲れませんでした。
光の間はご覧の通り。鬼頭健吾の世界。
ちなみに新型コロナウィルスの影響で、オープンが遅れに遅れ、ようやく行くことができました。
現在はすべて予約制で、しかも、コレクション毎に事前に住所と氏名をＷＥＢで登録が必須です。
少し大変です。
続いては、常設展の『コレクションルーム 夏期』（９月２２日まで）
一年を春夏秋冬と季節に分けて展示されるそうで、今は夏をテーマに展示されていました。
写真撮影が唯一ＯＫだったのが、上村松園。
京都画壇を代表する柔らかな女性の絵が素晴らしいです。
彼女の美人画はその清澄さが魅力。
屋外の池には世界各地を回っている、杉本博司の聞鳥庵という硝子の茶室が。
しかし、展示物の評価はさておき、海外の美術館にはかなり見劣りする感は否めない。
美術館を代表する作品のインパクトは弱いです。
平安神宮も近いので、寄ってみました。
ここも新型コロナウイルスの影響を受けて、中国人をはじめとする多くの訪日外国人が減少し、閑散としていました。
ランチは京都岡崎の老舗料亭『六盛』へ。
平安神宮横の疎水の近くにあり、美術館からも徒歩１０分程の距離にあります。
六盛は毎年、紅葉狩りの時期に寄らせてもらうのですが、ゆっくり落ち着けるので今日もここへ。
名物『手をけ弁当』。
人間国宝の中川清司氏が考案した木の正目をあわせる「柾合わせ」の技法を使用した桶。
そこに、季節の和食を盛り込んだ、京都ならではの大人気のランチメニューです。
今日も美味しくいただきました。
少し美術館が物足りなかったので、涼を求めて大原へ足を延ばすことに。
参道を歩いていても喧しい中国語が聞こえてこないので、ゆっくりと京都を感じることができました。
マクロ的、経済的には痛しかゆしといったところでしょうか。
拝観料にお抹茶代が含まれています。
毛氈に座り待っていると、御茶菓子とともに運んできてくださいます。
まさに『額縁庭園』。
客殿の西方にあり右手に御本尊が祀られる本堂の柱と柱の空間を額に見立て観賞する庭園です。
庭の名前を『盤桓園（ばんかんえん）』と言い、立ち去りがたい庭園という意味だそうです。
最後は、北山にある『マールブランシュ北山本店』の『雪の菓モンブランかき氷』。
マロンクリームをまとわせてかき氷を食べてみると、口溶け最高な天然氷に栗の風味。
ブランデーと思われる芳醇な香り、力強い甘さが合わさって絶品でした。
京都といえば『都路里』に代表される抹茶かき氷系が有名です。
ただ最近では、洋菓子店が手掛ける洋風かき氷も負けてはいませんでした。
観光客減少で、経済的に打撃を喰らっている京都。
すでに需要の回復に向けた事業展開のロードマップが策定されるなど、次の展開へ進んでいるようです。
インバウンド需要による経済成長がストップした昨今、この京都のモデルが日本全体へのスタンダードになるのではと考えさせられた一日でした。
↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑↑
ランキングに参加中！
クリックして応援お願いします！
