
こんにちは、グロースファミリーハウス営業開発チームの徳川です。
年末年始、冬休みをいただきましたので、大阪・中之島美術館『 新時代のヴィーナス!アール・デコ100年展 』に行ってきました。

中之島美術館は、2019年に開館した新しい美術館で、建築そのものがひとつの作品のような存在です。
黒を基調とした外装に大きなガラス面を組み合わせたデザインは、力強さと透明感をあわせ持ち、見る角度や時間帯によって表情を変えます。
重厚でありながらも決して圧迫感はなく、洗練されたモダンさが際立ちます。

周囲のオフィスビルや川の景色と静かに呼応しながらも、街の中で確かな存在感を放つ佇まいは、中之島という場所性ともよく調和しています。
大阪市北区中之島に位置し、「 大阪と世界の近代・現代美術とデザイン 」をテーマとするこの美術館。
展示作品だけでなく、建築そのものを味わう楽しみも与えてくれます。

今回のお目当ては、『 新時代のヴィーナス!アールデコ100年展 』。
1920年代を中心に花開いたアールデコは、パリで開催された国際博覧会を契機に世界へと広まりました。
機能性と装飾性をあわせ持つ、モダンでありながら華やかな装飾様式として知られています。
本展は、その誕生から100年を迎える節目に開催された記念展です。
もともとこの時代特有のビジュアルやデザインの空気感に惹かれている私。
ポスターや装丁、女性像に表れる洗練された美しさを見るたびに心をつかまれてきました。
そんなアールデコの世界観をまとまった形で体感できると知り、「 これは行きたい 」と思い、迷わず足を運びました。

館内に足を踏み入れると、天井の高い開放的な空間にやわらかな自然光が差し込み、歩いているだけで自然と気持ちが整っていきます。
無駄のない洗練された設えが心地よく、これから始まる鑑賞体験への期待を静かに高めてくれます。
エスカレーターで上階へと向かい、いよいよ展示会場へ。

会場の中心に展示されていたのは、当時のポスターやイラスト作品。
直線を基調とした構図や幾何学的な配置、シャープな輪郭線が際立ちます。
そこにビビッドな色彩や大胆なレイアウトが重なり合い、どの作品も視界に入った瞬間、強く心をつかまれました。

また、当時広がりを見せていたアウトドア文化や余暇の楽しみをテーマにしたポスターも多く展示されていました。
海や山、スキー、リゾート、旅行といったモチーフが並び、日常から解き放たれるような軽やかさが感じられます。
写真撮影ができない作品もありお伝え出来ないのが残念です。
活動的で前向きなエネルギーに満ちたビジュアルが数多く並んでいたことが、強く印象に残りました。

続いて強く印象に残ったのが、アールデコ期の車の展示でした。
自動車や飛行機といった新しい交通手段の登場は、人々の移動や暮らしの感覚そのものを一変させた出来事だったことが伝わってきます。
無駄を削ぎ落とした直線と、流れるような曲線が組み合わさったフォルムには、スピードや機能性への強い意識が感じられます。
まさに「 機械美 」という言葉がふさわしい佇まいでした。
そこからは、当時の人々が未来に抱いていた期待や高揚感が、今なお鮮やかに立ち上がってくるようでした。

ファッション誌のコーナーでは、当時の女性たちのライフスタイルや価値観が、誌面を通して鮮やかに伝わってきました。
服装はもちろん、ヘアスタイルやモデルのポーズ、紙面全体のレイアウトに至るまで洗練されています。
アールデコが描いたモダンで自立した女性像が印象的です。
そこには、型にはまらず、自由に生きようとする時代の空気が、ぎゅっと凝縮されていました。

どの角度から眺めても、小さなダイヤがきらきらと輝く時計やジュエリーの数々。
照明の下で繊細に反射する光を追いながら、
「 これって当時はいくらくらいだったんだろう 」
「 もしかしたら、一般には手に入らない特別なものだったのかも 」
と、自然とそんな話題が広がりました。
作品そのものだけでなく、当時それを身に着けていた人々の暮らしや憧れにまで思いを巡らせる時間が、印象深く残っています。

香水瓶の展示では、ガラス工芸家ルネ・ラリックの作品がとりわけ印象的で、思わず足を止めて見入ってしまいました。
以前、神奈川県にある『 箱根ラリック美術館 』を訪れたことがあります。
透明なガラスに施された繊細な彫刻やレリーフ、そこに金属を組み合わせた造形美は、やはり圧巻です。
光を受けて浮かび上がる柔らかな陰影からは、香りとともに美を楽しむという、当時の豊かな感性が感じられました。

当時の建物写真の展示では、世界各地の都市がアールデコで彩られていた様子を知ることができました。
直線と装飾が美しく調和したファサード、威厳と華やかさをあわせ持つ建築群は、まるで街そのものがひとつの芸術作品のようです。
100年前とは思えないほど洗練された都市の美意識に、思わず圧倒されました。

さらに展示の後半では、現在も日本各地に残る、同時期のアールデコ建築が紹介されていました。
普段は何気なく通り過ぎている建物の中にも、当時の意匠や美意識が静かに息づいていることを知りました。
街の景色の見え方が、少し変わったように感じました。

展示を堪能したあとは、ミュージアムショップでお気に入りのポスターカードを購入しました。
部屋に飾れば、この日感じたアールデコの世界観や高揚感を、いつでも思い出せそうです。
ふと目に入るたび、あの美しい時間が静かによみがえります。

なんとなく雰囲気が好き、という気持ちで足を運んだ展示でした。
しかし、時代の背景や当時の人々の価値観に触れることで、アールデコの魅力がより深く、立体的に感じられた一日になりました。
また別の視点でも、この時代の美に触れてみたいと思います。

年始の静かな時間に訪れたこの展示は、新しい一年の始まりに、感性を整えてくれるひとときとなりました。
過去の美意識や価値観に触れることで、日々の景色や物事の見え方が少し変わった気がします。
慌ただしくなりがちな日常の中でも、こうした「 美に立ち止まる時間 」を大切にしていきたいと思います。
私の冬休みはこんな感じでした。
今年もよろしくお願いします。

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